足袋の裏地
足袋は”袷せ生地”になっていて、内側(肌が触れる側)の生地は
外側と異なった生地を袷せています。
一般的には、晒し(サラシ)又はネル生地が用いられているので、
季節や肌触りの好みによって使い分けることになります。
【例外】
“裏地”には例外もありまして、”袷せが無い足袋”もあります。
例えば、”単足袋”や”革足袋”などが、裏地の無い足袋にあたります。
「単足袋」…裏地の無い足袋です。薄手の為、通気性は良くなりますが、
足のラインがでて見栄えの良くないことがデメリット。
※単に通気性が良いことだけを上げるのであれば、”麻足袋”が最も優れています。
“麻”は通気性が増しますが、洗濯縮みや肌触りが悪くなることから、
麻と化学繊維を織り合わせた足袋や、裏地に綿素材を合わせた足袋があります。
「革足袋」…今ではオーダーメイドもあるので、各々の仕様により裏地も付きますが
その昔は革一枚で仕立てられていた為、革であるが故に丈夫で強度はありますが高価な足袋です。
滑りにくく、保温性も高いですが、言い方を変えると通気性が悪く、蒸れる。
そのうえ、容易に洗えないときたら、その…そのアレですね。
※参考までに、革製の足袋靴もあります。
この程度にだとカジュアルに履きやすくなりますね。
▼晒し(サラシ)
サラっとした肌触りが特徴的で通気性も良い生地です。
晒しとは?”手拭い”などの生地といえば分かりよいでしょうか。
一般的な足袋の裏地には、晒しが多く用いられているかと思います。
通気性以外にも、足裏の角質が取れる? ようなことも…
きねやさんのブログ で拝見しました。
この他、”臭わない効果“なども。
友人をはじめ私自身も足袋を履きはじめてから、足のニオイが気になりません。
以前、仕事でお付き合いのある方も足袋を常用されてましたが、
その方に至っては、靴下を履いていた時は足のニオイが物凄く気になっていた為、
よそ様のお宅へあがらせて頂くにも、遠慮していたとのことです。
裏地について調べていると、晒しとは別に裏地の底はの生地は“梨地”といい、
平織りにも見えますが、“梨の表面のようにザラザラしている”生地です。
梨地によって角質が取れ、通気性も相まって臭いも軽減される?ということなのでしょうか。
一概にコレという根拠はありませんが、少なくても靴下よりは効果があると思います。
▼ネル生地
フェルトのような生地なので、ふんわりとしていて保温性があります。
肌触りも柔らかいので、夏場でもネル生地の足袋を用いる方も多いと思います。
季節やファッションに合わせるだけでなく、履き心地/肌触りをもとに
“ネル足袋”というのも分かる気がします。